過去ログ - 【安価】提督「提督になれてよかった」その8【艦これ】
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名無しNIPPER
2015/03/07(土) 23:40:45.45 ID:gE2ajdjuO
「・・・ごめんな。俺のことは忘れてくれ」
「えっ・・・?」
古鷹の目から、光が消えた。
「忘れてって・・・どういう、ことですか・・・?」
「提督は、帰ってきてくれるんですよね・・・?忘れろなんて、冗談で・・・」
古鷹の眼からぽろぽろと涙が溢れていく。
潤んだ瞳に映る自分の顔は、驚くほど落ち着いていた。
提督は言葉を続けた。
「古鷹、お前は優しいし、気配りもできる」
「平和になったら、いい家族を持てるさ。きっとな」
「でも、その時お前の隣にいるのは俺じゃない。俺じゃお前を幸せに出来ない」
提督はそう言い切った。そして、抱きしめていた手を緩め、古鷹から離れた。
これ以上いても、辛いだけだった。
古鷹は倒れかけながら、また提督に手を伸ばした。だが、その手が再び届くことはなかった。
古鷹は倒れるように座り込んだ。そして、潤んだ瞳で、提督の背中を見詰めた。
「提督、待って・・・」
提督の背中はどんどん離れていく。
「一緒にいられないのなら、私も、一緒に・・・!」
提督は答えなかった。
廊下の戸を開け、振り返らずに出ていった。
しばらくして、戸の向こうから、古鷹の泣く声が聞こえた。
古鷹が泣くのを、提督は見たことがない。
・・・死んでしまうより、泣かれたほうがいいだろう。
提督は自分の心にそう言い聞かせた。
その後、提督を阻むものは無かった。
もちろん、彼自身の心でさえも。
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