過去ログ - 【艦これSS】提督「壊れた艦娘と過ごす日々」08【安価】
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972: ◆oeBS4v7bwY[saga sage]
2015/03/04(水) 23:10:14.16 ID:Fsi/XqZ2o

提督「食べながらで良いから、少し聞いてくれないか」

夕立「なーに?」

伊58「?」

 茶碗半分以下のご飯と、同じくらいの味噌汁、それから納豆という、彼女が少食と言う事を知らなかったら不安になる量をもそもそと口に運ぶ伊58。

 そして既に食べ終わったはずなのに、冷蔵庫にあった胡瓜の漬物をつまみ食いする夕立。二人が共に揃って首を傾げた。

提督「実は、来月辺りに、そこの街で大規模な工事があるんだがな」

 夕立は睦月から聞いていたようで特別珍しい反応はしなかった。

 対してあまり他の子と関わらない伊58は驚いたようにやや口を半開きにした。

 やはり伊58は知らなかったようだ。

提督「工事自体急なもので、今一良く分からないというのが本音だ」

夕立「あの街が工事になったら、食べ物とか買うの大変になるっぽい」

 陸と海に挟まれた鎮守府ならではの問題だ。

 最寄の街の工事は、やはり生活の利便に大きく影響する。

 買い物の為に海路を伝って、別の街に行くのも現実的ではない。

 その辺りの今後の行動も一つ考えどころである。

伊58「ん、と」

 箸を置いて、伊58が不安そうな表情で見上げる。

 キャベツの味噌汁だけは食べきったようだ。

 一方で納豆とご飯はあれだけ少なかったのに、それでも残したのはもう腹が膨れたのか、それとも話に集中するためか。

伊58「ゴーヤ、たち。追いだ、されちゃう、の……?」

 怯えたような声色。

夕立「えっ、そう、なんですか?」

 遅れて夕立も、その言葉に不安を覚えたようだ。

 先日、鈴谷と共に清霜が街の様子を見に行った際に覚えた疑問。

 それを彼女から聞いて、そこでようやく初めてその可能性を危惧した。

 謎の工事。

 理由も目的も分からないその工事は、確かに言われてみれば、範囲だって噂どおりとは限らない。

 或いは工事範囲くらいは区役所も公表しているかもしれないが、それが土壇場になって変更される可能性だって否定は出来ない。

 なにしろ、何のための工事なのかが分からないのだから。

 もしかしたら、鎮守府も工事に巻き込まれるかもしれないという可能性だって、確かに清霜の言うとおり、起こりえない話ではないのだ。


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