過去ログ - 野崎梅太郎「……ラビットハウス、か」 
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151: ◆z1KX.vtUso[saga]
2015/04/19(日) 00:55:14.87 ID:2VTl2wCy0




――回想・河原



ココア「……」ペラッ

ココア「うーん……」

野崎「それはかなりいい出来だったぞ」

ココア「あ、うん……野崎くん」

ココア「それはいいとして――」


ココア「どうして、川の中にマンションが建っているのかなって……」

野崎「――それは、河原に建っているあのマンションが高過ぎるのと、そこから川までの距離が大きすぎるのが――」

ココア「うんうん、わかったよ」

ココア「だとしても、普通……水の中に家は建たないよね?」アキレ

野崎「……保登は手厳しすぎる」

ココア「あ、これで厳しいんだ……」タメイキ


野崎(――きっかけは、よく覚えていない)

野崎(中学に入った辺りで勉強用のノートの余白に、適当なキャラを描くようになっていた)

野崎(そうしていると宿題に取り組んでいる時とか、ちょうどいい気分転換になって――)

野崎(いや。漫画というものに興味を持ち始めたきっかけは、こんな具合によく覚えている、けど……)



ココア「あ、野崎……せんぱ、い?」

野崎(俺が中ニに上がった辺りで、コイツも同じ中学に入ってきた)

野崎(通学路で会うと、こうしてよくわからない挨拶をしてくる)

野崎(……いや。元々、コイツの引っ越してきた所がそれなりに家から近くて、それでちょくちょく顔を合わせていた)

野崎「――疑問形になるなら、もう『先輩』はいいから」タメイキ

ココア「……あぁ」

野崎「なんだ?」

ココア「そっか――野崎くん、『先輩』呼びに弱いんだ」ニヤッ

野崎「……それじゃ俺、先に行くから」スタスタ

ココア「図星?」クスクス

野崎「……うるさい」


野崎(――きっかけは、ほんの些細なこと)

野崎(部活帰りに、帰り道の河原のベンチに座って、ノートを見返していた)

野崎(腫れている日は、川面に夕焼けが綺麗に映えていて……気分も良かったし)

野崎(それに、自分の描いた絵を見直すことも……こうやって)

野崎「……描くか」

野崎(何の気負いもなく、綺麗だなぁ、と感じた景色を描くことも自然になっていた)

野崎(……それが半ば習慣化した、ある日のこと)


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