過去ログ - 野崎梅太郎「……ラビットハウス、か」 
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228: ◆z1KX.vtUso[saga]
2016/01/22(金) 22:54:41.76 ID:VtXU636vO


――回想・ファミレス


野崎「……」

野崎(ダメだ。これでもない)

野崎(どうしたら……もっといいアイデアが浮かぶんだろうか?)


野崎(――中学から少しずつ描き始めた漫画が、編集部の新人賞を獲ったのはつい最近だった)

野崎(そうして俺は、少女漫画家としてデビューした。……思い出すのは、やはり)

野崎「……保登」

野崎(何となく、スランプ状態になって……何となく、アイツの名前を呟く)

野崎(よく分からないけど、そうすると何となくホッとするのは少し癪だったものの……でも、不思議と心地悪いわけじゃなかった)


野崎「……しかし」

野崎(どうしたらいい? ……他の連載陣に比べて、俺の作品は出来が悪すぎる)

野崎(担当の前野さんの意見は、どうでもいいとして……誰を頼りにしたらいい?)

野崎(ここに、あのおせっかいで生意気で素人なのに……頼りになった「アシスタント」だった保登はいない。どうしたら……)




?「あのー……こちら、よろしいですか?」


野崎「……あ」

?「空き席、なかったもので。……夢野先生、ですよね?」

野崎「……ご存知、なんですか?」

?「ええ。最年少デビューの作家さんがいるというのは、小説界隈でも有名ですし」

野崎「……俺も、あなたのことはよく知っています。青山ブルーマウンテン先生」

青山「ふふっ、ありがとうございます」

野崎「史上最年少で、あの有名な賞を獲るなんて、という話はこっちでも耳にするもので」

青山「本当ですか? それはそれは……」

野崎(……まあ、お互い)

野崎(同じものがあったんだろう。……史上最年少でデビューした者同士の、何となく感じる親近感のようなもの)

野崎(それが偶然にも、俺たちを混みあったファミレスで付きあわせた、というわけだ)


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