6:名無しNIPPER[saga]
2015/02/21(土) 10:19:02.46 ID:YnYZXxUi0
杏「何から話したらいいのかな」
きらり「何からでもいいよぉー☆」
杏「えーと、それならまず……杏が飴好きになったのってさ、実は最近なんだよ?」
7:名無しNIPPER[saga]
2015/02/21(土) 10:19:54.87 ID:YnYZXxUi0
きらり「お外には行かないとダメだゆ……?」
杏「その頃は外に出る気力もなかったし」
杏「毎日毎日家の中でゴロゴロして、たまにご飯食べているだけだし」
8:名無しNIPPER[saga]
2015/02/21(土) 10:21:32.02 ID:YnYZXxUi0
杏「けどさ……杏、そんな生活してたら外追い出されちゃったんだ、親に」
きらり「か、かんどー……!?」
杏「べ、別に縁を切られたわけじゃないし、そんな大げさではないよ?」
9:名無しNIPPER[saga]
2015/02/21(土) 10:22:12.38 ID:YnYZXxUi0
杏「お金はあったからよかったんだけど、結構カツカツだから外出て買い物もしないといけなくて」
杏「自分で料理する気はさらさらなかったから安くなったお弁当をスーパーで買ってね」
杏「洗濯もする気なかったけど、流石に無理があったからちゃんとやったよ」
10:名無しNIPPER[saga]
2015/02/21(土) 10:23:35.52 ID:YnYZXxUi0
杏「で、そんな暮らしをしばらく続けてた……そしたらさ、変な人にあったんだよ」
きらり「へ、変な人?」
杏「うん、変な人」
11:名無しNIPPER[saga]
2015/02/21(土) 10:24:25.12 ID:YnYZXxUi0
杏「人と関わることを全くしなかったからかなぁ、いつも一人でいるその人に親近感がわいたんだ」
きらり「それでそれで、どうしたの?」
杏「ある日その人にね、軽く会釈したんだちょっと腰を屈める感じで」
12:名無しNIPPER[saga]
2015/02/21(土) 10:25:38.83 ID:YnYZXxUi0
杏「でね、いつも無言で目さえ合わすこともなかったのに、たった一回会釈したその日から……杏たちはお互い会釈だけはするようになったんだ」
杏「本当にそれだけなんだけど……杏はなんだか心地よかった」
杏「関わってるようで関わってないような、それって楽でいいんだよね」
13:名無しNIPPER[saga]
2015/02/21(土) 10:26:17.33 ID:YnYZXxUi0
杏「流石の杏も声を掛けたんだ『雨に濡れて大丈夫なの?』って」
杏「そしたらあっちは、凄く低くて聞きづらい声で『大丈夫』って一言言ったんだよ」
杏「見るに見かねて杏は指していた傘を渡して急いで家路についたんだ」
14:名無しNIPPER[saga]
2015/02/21(土) 10:26:59.70 ID:YnYZXxUi0
杏「そんで次の日にいつものように公園に行ったらさ」
杏「そしたらその人もいつものようにいて、でもその日だけは杏に声かけて来るの」
杏「傘ありがとうって……あと、なんか封筒渡そうとしてきた」
15:名無しNIPPER[saga]
2015/02/21(土) 10:27:48.71 ID:YnYZXxUi0
杏「……な、なんだよぅ、杏だってそういうの断る常識くらいあるぞ」
きらり「にょ、にょわ、ごめんにぃ、きらりそんなつもりはなくて……!」
杏「あ、じょーだん、じょーだんだってば、分かってる」
16:名無しNIPPER[saga]
2015/02/21(土) 10:28:26.38 ID:YnYZXxUi0
杏「って、どこまで話したんだっけ」
きらり「雨の次の日に、公園の人にまたあったところだゆ?」
杏「あ、そっかそっか……んでさ、そしたらその人はごそごそと自分のポケットを漁って飴を差し出してくれたんだ」
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