23:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:23:38.87 ID:N1fLZgZO0
もしも物を透過して人の表情を窺い知れるジツの使い手の方がいたとしたら、見ることが出来ただろう。
空から落ちてくる者を見た時のトレードの情けない表情を。
「バカなぁー!?」
落ちてきているのは……ゴウランガ! アヤメである! 先ほどまで地上にはずのアヤメが、トレード目がけて
落ちてきているのだ! しかもただ落ちてきている訳ではない、これはカポエイラにも伝わるエリアルカラテ技、
フォーリャ・セッカの動き!
自らの危機を認識し、トレードのニューロンをニンジャアドレナリンが駆け巡る! 時間感覚が鈍化し、すべての
事象がゆっくりと視える。アヤメの動きを観察する。遅い、初めに見た時は脅威と感じたが、これならば避けられる。
トレードはバックステップで距離を取る……取れない!
(なぜだ!?)
バックステップのための足が動かず、視線をそちらに向けたトレードの眼は極限まで見開かれる。なぜなら匍匐の形で
足を掴んでいるアヤメがそこにいたからだ!
「ドーモ、ヒトミ=サンを酷い目に合わせた報いは受けてもらいます」
「な、なぜだ! ……まさか、ブンシン・ジツ……!?」
けれど、驚愕するのはそこまでだった。アヤメのブンシンが技に巻き込まれないように消えたからである。
そして避けることが無理なのであれば、せめて防がねばならぬ! あの技をまともに喰らえば一撃で爆発四散して
しまうことはトレードには容易に想像がついたからだ!
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