27:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:27:22.47 ID:N1fLZgZO0
「イヤーッ!」「グワーッ!?」
……どこからか飛来したスリケンが、トレードのフルフェイスメンポに突き刺さり、真っ二つに割る。もはや理解が
追いついていない表情を曝け出したトレードは、初めからそこにいたと言わんばかりに市民の中から姿を表した大男を
見て呟く。
「誰だ……貴様……」
「ドーモ、トレード=サン。タケウチです。ハマグチ=サンの慈悲を無駄にしないでください。それとも、
自分にも試してみますか、そのフドウカナシバリ・ジツを」
「ドーモ、タケウチ=サン、トレードです。まさか、ここで追加が来るか……!」
全身に漲るカラテとそのアトモスフィアから、目の前のタケウチPが相当の強者であることを瞬時に理解したトレードは
思考する。フドウカナシバリ・ジツを最大出力で放てば、アヤメかタケウチPのどちらかは仕留められる可能性がある。
けれど、その後は? それにこの二人はどちらも強者、場合によっては最大出力であっても弾かれる可能性すら……。
そもそも、先ほどのスリケンで本当であればすでに爆発四散していてもおかしくなかったことを鑑みると、もはや
これ以上の戦闘継続は意味が無いことを悟る。ミヤモト・マサシの格言にもツー・ラビッツ・ノー・ラビットとある。
欲を出して良い結果など得られないのだ。
「……覚えていろ、いつか必ず、貴様らには代償を支払ってもらう!」
そう言い残して、トレードは去っていった。もはや戦う意志のない相手を追撃することはせず、タケウチPは少女達に
向き直り、いつもよりも優しい表情を浮かべて3人を労う。
「今日は本当にお疲れ様でした。そして……お帰りなさい、三人共」
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