5:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 07:26:02.73 ID:eYt1sT3M0
「……調べたワケじゃないです。薫さんがそう呼んでただけで」
「聞いてないぞ」
Pさんの口角が持ち上がりました。……完全に失敗です。気になって自力で調べたのだと、きっと悟られたでしょう。小さな恥ずかしさがネズミ項のように増大し、たぎる血となって頭に上りました。Pさんは私を哀れむように見てから、大きな身体をオフィスに向けました。
「俺はこのあと、査定の電話だが……ありすはどうする?」
「もう少し、車を見てていいですか」
Pさんは「汚すなよ」とだけ言って、ペットボトルの紅茶を寄越して、オフィスに戻っていきました。
大きくて、しかし寂しそうな背中を見送ってから、ハイエースと向き合いました。
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