24:名無しNIPPER[saga]
2015/02/23(月) 15:43:28.61 ID:zW0LuoBg0
「しかし懐かしいな、本当に……ここには俺とお前がいつもいて、隣の机にはちひろさんがいた」
そう、そしてその机の下には隣人がいて、他に空いていた何個かの机には皆の私物が入れてあったり、台本やプリントが散らかってたり。
お菓子とかもたくさん散らかっていたけど。
「いっつも賑やかでさ、仕事やレッスンのない日はここでだべるなって言ってたのに……ずっとあいつら、事務所で遊んでた」
ニートはソファで眠ってて、魔王はノートによく分からない絵を描いてて。
テレビでホラーを見る少女や、カワイイ服を見つけて来たと自慢してくる少女。
彼は楽しそうに皆の話をする。それを聞いてると私も同じ気持ちになって……でも、少し棘がささる。
わからないけれど、どこかがぎゅっと痛い。
「幸せだった」
呟きはまるで雲のように浮かぶ。掠れるような、今にも消えてしまいそうな酷く怖い響き。
私はいつの間にか、彼のズボンの裾を小さくつまんでいた自分に気づいた。
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