3:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 23:19:49.92 ID:Kw3uxajN0
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電車に二十分程度乗った後、駅から更に十分くらい歩くと見えてくる綺麗なビル。
結構大きい建物だけど、一つの会社という訳ではないらしい。入り口の前にはよくわからんポスターが沢山貼ってある。
私が用事があるのはここの六階。
ロビーで談笑しているスーツ姿の人達から隠れるように移動しながらエレベーターに乗り、上の階に向かう。
なんだか少し、緊張してきた。
い、いや、緊張することはないはずなんだけどな、うん。
目的の階に到達したことを音声ガイドが告げてくれる、エレベーターから降りるとまたすぐ目の前に小さなドアがあって。
少し深呼吸をした後、数回ノックを鳴らす。
……反応がない。鍵がかかってないか確認してみると簡単にドアノブは回った。どうやら開いているみたいだ。
「お、おじゃま……します……し、していい、ですかー……?」
私は中を探るように扉をゆっくり開け、部屋の中に入る。
沢山の机が並んであったが、机に座ってる人は殆どいない。
でも、ただ一人だけ、ずっと奥の方に少し背の高いショートカットの女の人を見つけた。
じっと静かにパソコンの方を見つめていてこちらには目さえ向けてこない、あの様子だと多分私のノックも聞こえなかったのだろう。
さ、最初から仕切り直しするか。今度は強くノックを叩いて気づいて貰おう。と、とりあえず外に出るか。
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