過去ログ - 「彼女は景色を食事とすることが出来た」
1- 20
6:名無しNIPPER
2015/02/25(水) 00:38:59.05 ID:Nu+X4rGi0
馬鹿にしないでよ。

初めて一緒に綺麗な場所へ行こうって言われた時すごい嬉しかったのに。

朝早くに起きて、うきうきしながらあなたのお弁当を作る時、どれだけ幸せだったか分かる?


食べられないなら意味がないですって?

その写真は……


彼女の瞳はもう潤んでいた。


その写真は、私の幸せそのものなんだよ。

あなたと一緒に見られたらどんな景色でも良かったんだよ。

ずっと目を瞑ってても幸せだったんだよ。

なのに。


堰を切ったように感情が溢れ出て、とうとう彼女は床にへたり込んで泣き出してしまった。




ごめん。

もう二度とあんな事言わないから。

許してくれ。


彼女が今までどうにか自分の中に押し込めていたものを、俺は簡単に破壊してしまったのだ。

彼女はずっと苦しそうに嗚咽を漏らして、両手で顔を覆っていた。


その日は一度も喋らずに、別々の布団で寝た。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
16Res/10.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice