過去ログ - 【艦これ】提督「目が覚めたら女になってた」翔鶴「その8ですよ」瑞鶴「提督さん」
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◆Wb.6SYbOec
[saga sage]
2015/04/28(火) 19:20:48.47 ID:6aVjN3S2O
「水偵の皆、着弾観測宜しくね?」
砲撃音が水平線に響いた。
「この時の為に、カタパルトは整備しておいたのじゃ!」
上がる水柱を横目に、その身に爆弾を抱える瑞雲を空へと射出する。
「副砲仰角最大! 対空射撃、撃ち方始め!」
水偵からの弾着報告。主砲は誤差修正中で対空には回せない。
ならばと積んである高角砲が火を噴く。飛来してきた瑞雲は、激しい対空射撃を越えられず、爆撃を諦めて帰還していく。
「……ふっ。今日は一段と気合いが入っているようじゃの!」
「当然です! 昨日は不覚を取りましたが、二日連続とはいきません!」
お互いに向き合って主砲を撃ち合う。
弾は演習弾ではあるが、兵装が20.3p連装砲の時点で当たればそこそこに痛い。
「「水偵!」」
二人して叫ぶ。
お互いの弾はまたも外れた。
そも、動き回る人型に砲を当てるのは難しい。
故に初弾命中なんて事例は演習では殆どなく。
それを可能にするのは、経験と運に因るところが大きい。
「むぅ、瑞雲をもう一度飛ばせれば!」
「それはお互い様ですよ、姉さん!」
攻撃を避けながらでは、艦載機の安定した射出は出来ない。
相互距離が近付いた今なら、空と海からの同時攻撃への対処は中々に難しいだろう。
二人はカタパルトに載る瑞雲を放つ機会を虎視眈々と狙う。
そして、その時は来る。
「きゃっ!」
弾着観測により、筑摩に命中弾。
すんでの所で回避運動をとったが間に合わず、装甲に黄色のペイントが付着した。
小破。戦闘能力への支障はない。だが、無理な回避でバランスを崩したのが致命的だった。
「今じゃ!」
利根のカタパルトから再び瑞雲が飛ぶ。
「この勝負、もらったぁっ!」
彼我の距離は近く、既に直上へと駆ける瑞雲に対空射撃は難しい。
同時に再びの誤差修正を経て、利根の主砲が筑摩に照準を合わせる。
絶体絶命。
脳裏にそんな言葉が宿る。
「っ……まだっ!」
だが、諦めない。
諦めたくない。
もう眺めているだけは嫌なのだ。
二回も同じ苦痛を味わうのは御免である。
「飛んで、瑞雲」
カタパルトから瑞雲が飛ぶ。上ではなく真っ直ぐに。
そも、直上に飛ばすには姿勢も悪いし勢いも足りない。
だが、一縷の望みがあるならそれを掴むしかない。
「提督の背中を流すのは、私なんですからぁっ!」
理由が理由でなければ、それはとてもよく映えた気がした。
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