過去ログ - パワプロ「あ、そうだ。今日○○の誕生日だ」 2
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3:1[saga]
2015/03/03(火) 11:52:17.69 ID:ZvzEzxEn0

 友沢「あっ、そうだ。先輩」


 あおい「ん?」


 リョー君は不意に僕の肩に手を置いてやんわりと僕を離すと、手に持っている物を差し出した。
 それは花柄の包装紙で包まれていて、結構な大きさの物だった。
 
 
 あおい「これは・・・?・・・開けていい?」


 友沢「はい。いいですよ」


 僕は受け取ってすぐに包装紙の端に貼られているテープを爪でカリカリと引っ掻きながら剥がしてみる。僕は綺麗に剥がしたいから時間がかかるんだよね
 剥がし終えて包装紙を外してみると、藍色の箱が出てきた。その箱は僕やパワプロ君達がよく行っているスポーツショップのメーカーが付いている箱だった。 
 その箱の蓋を開けてみると・・・ 


 あおい「え・・・これってっ・・・」


 僕は驚きのあまり言葉を飲んだ。それはグローブだった、でもただのグローブじゃない。
 本体の色は水色で、ウェブの下あたりに大きく花の模様が描かれている。しかもボールをキャッチする部分には猫の肉球も描かれていた
 
 
 あおい「これ、どうしたの?」


 僕はこれはただどこかで売っている物では無いと思い、リョー君に聞いてみた。リョー君は照れ臭そうに頬を指で掻いた。
 よく見るとその指は何故かピンク色に汚れていた。


 友沢「本体の色は業者の人に頼んでもらって、花とか内側は俺が塗ったんですよ」


 あおい「え!?そうなの・・・?」


 友沢「誕生日なんですから、普通の新品のグローブじゃ何か寂しいじゃないですか。だからもうちょっと何か加えようかと思いまして」


 リョー君はそう言って僕を見つめる。僕もリョー君を少し顔を上げて見上げる様に見つめる。
 彼との身長差はいつ頃から出てきたんだっけ、確か小さい頃は僕の方が若干高かった気がする。まぁ、男の子が女の子よりも小さいのって何か変だしね
 

 友沢「その・・・先輩の為に作ったんですけど・・・受け取って貰えますか?」


 リョー君は少し不安そうな面持ちで苦笑いを見せる。僕はリョー君が僕の為に作ったと言ったグローブを見つめる
 僕はある事に気づいた。描かれている花、それはみずきから貰った花束のハナモモだった
 その瞬間、僕はふとある事を思い出した。ハナモモの花言葉、それは・・・

 
 あおい「ありがとう・・・リョー君」

 
 友沢「・・・どういたしまして。先輩」


 僕とリョー君が抱きしめ合あう。僕はプロに行ってしばらく会えないけど、リョー君がプロ入りして僕と同じチームに入れれば毎日会える。
 そう期待した。未来に向かって・・・



 ハナモモの合言葉、それは・・・「私はあなたのとりこ」


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