過去ログ - 【R-18】雪風「しれぇの前でおもらししてしまいました」
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17: ◆47gaNFJlIw[saga]
2015/03/06(金) 00:14:23.78 ID:FQujOMSOo
風呂――ドックの片隅でバスチェアに腰かけた雪風は、頭からシャワーを浴びていた。
適度な熱を持った湯が雪風の貧相というよりは、幼いと呼ぶべき未成熟な肢体を流れ落ちていく。

(誰もいなくてよかった)

艦娘の修理にも使われるこのドックは、修理に時間のかかる空母や戦艦の艦娘が夜を徹して使用していることもある。
幸いにして前日は出撃していなかったおかげで、今は雪風以外に人影はない。
綺麗に拭いたので見られても単に遅い湯浴みに来たようにしか見えなかっただろうが、それでも見られたくはなかった。

(雪風はまだしれぇのことを信用できないの?)

シャワーに打たれながら雪風は心の中で自分を責めていた。

(しれぇはちゃんと雪風の言うことを聞いてくれてたのに)

司令官を信用できずパニックになって汚いところを見せたあげ句に、見捨てないでなんて見苦しくわめいたのは全て雪風の落ち度だ。

(しれぇが、雪風のことを見捨てるわけないのに)

自分が後片付けしておくからと、司令官は身体を拭き終わった雪風をドックへ送り出した。
見捨てないでとわめく――つまりは雪風が自分のことを信用していないことを見せつけられてもなお、司令官は雪風に変わらず愛情を向けてくれた。

(情けない……)

司令官の愛情が本物だということは雪風も理解していたのに、不安をぬぐい去れずに叫んでしまった。
あまつさえ、司令官にハレンチな姿を見せつけることに興奮を覚えていたのだ。
目の前の鏡に映る自分の姿がとても醜く見えた。後悔で目端に涙が滲みだす。

(しょげてちゃだめ! これから謝って取り返そう!)

頭を振って沈んでいく気持ちを奮い立たせる雪風。
顔を上げてシャワーで涙を流すとバルブを捻って湯の勢いを強めた。


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