過去ログ - 【R-18】雪風「しれぇの前でおもらししてしまいました」
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2: ◆47gaNFJlIw[saga]
2015/03/06(金) 00:06:42.68 ID:FQujOMSOo
あと地の文注意も書き忘れてました。



駆逐艦雪風は夢を見ていた。
遠い昔、艦娘になる前の夢。戦争の記憶。

大きな戦いに何度も出撃した。
その度に何度も敵を屠り、屠られた味方を見送った。

雪風はいつも屠り、見送る側で。
仲間も姉妹も雪風を置いて行ってしまう。
見送るしか出来ないことが心苦しくて、どんなに叫んでも当時は鋼鉄の塊でしかなかった彼女の声は誰にも届かなかった。

ときには見送るだけでなく、自らその手にかけることもあった。
同型艦として同じ場所で産まれた妹はあのときなにを思っていたのだろうか。

そしてときには、見送るのではなく見捨てなければならないこともあった。
『見捨てないで』
艦娘として再会しはじめて聞いた仲間の言葉。

彼女は当時もそう叫んでいたのだろうか。
ボロボロになりながらもかろうじて生きているその身で、去っていく雪風達の背に手を伸ばすこともできずに。

妹を沈めたことも仲間を見捨てたことも、雪風自身の意思ではない。
その頃の雪風は自分の思うとおりに動くことなどできなかったのだから。
だが実行したのが雪風であることは紛れもない事実。

今では皆一様に気にしていないように笑っている。
それでも、その笑顔の奥にある小さな陰があることを雪風は知っている。
それを作ってしまった一因は自分にあることも。

それならば――


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