過去ログ - 岡崎泰葉「あなたの為の雛祭り」
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2:名無しNIPPER[saga]
2015/03/06(金) 18:22:44.06 ID:l86T3b8Ko


 「――岡崎さん。本日は藤原へのご指導、ありがとうございました」


聞こえてきた声に振り向いて、驚きました。
すぐ後ろに立っていた男の人は、文字通り見上げる程の背丈で。

慌てて間に入ったマネージャーさんも、決して小柄な男性という訳ではありません。
しかしそれでも、背は頭一つ分。体格は一回りも差がありました。

 「ええと……藤原さんのマネージャーさん、です、よね」

マネージャーさんが恐る恐るといった様子で尋ねます。
私より三周りは大きな身体と、心の底まで見透すような鋭い眼。
失礼とは頭で分かっていても、つい表情が強張ってしまいました。

 「……はい。先程助言を頂いた事について、藤原が是非改めて礼を申し上げたいと」

そこで初めて、背後に居た藤原さんに気付きました。
二人が隣り合って並んでいると、まるで違う世界の住人のような、とてもお似合いのような、不思議な印象を受けます。

 「岡崎さん。アドバイス、本当にありがとうございました」

 「アドバイスだなんて、そんな。ちょこっとお話しただけですよ」

本当に、それだけです。
テレビ番組の収録が初めてらしく、緊張している彼女と二、三お喋りしただけ。
たったそれだけでも、話せる相手が居るというのは思いの外安心するものですから。


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