7:名無しNIPPER[saga]
2015/03/06(金) 19:02:23.53 ID:l86T3b8Ko
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「……マネージャーさんじゃなかったんだ」
シンデレラガールズプロダクション、アイドルプロデュース課、クリアクール部門、プロデューサー。
受け取った名刺には小さな横文字がずらりと並んでいました。
「お待ちどう、泰葉ちゃん」
戻って来たマネージャーさんが車のエンジンを掛けます。
彼と二人で何やら話し込んでいたようですが、聞いても大丈夫なものでしょうか?
掌の名刺としばらくにらめっこをして、結局好奇心には勝てませんでした。
「あの……」
「ん?」
「どうして、名刺を受け取らせたんですか?」
事務所に所属している人を、担当の目の前で引き抜こうとするなんて、まずあり得ない事です。
ですがマネージャーさんはしばらく私達を黙って見つめると、私自身に受け取らせました。
その後、彼と二人きりで話をすると言っていましたが、あまり険悪なようには見えなくて。
「彼自身も言ってたように非常に失礼な行為だし、そこはちゃんと抗議しておいたよ」
ハンドルを切って事務所へと走り出します。
「形式上、だけどね。彼は悪意があった訳じゃないのは話をして分かったさ」
「私、仮にも現役なのに」
「それだけ泰葉ちゃんが魅力的だっていう証って事にしておこう」
マネージャーさんは笑ってそう言って。
けれどそれは、私の聞きたい答えにはなっていませんでした。
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