過去ログ - 岡崎泰葉「あなたの為の雛祭り」
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9:名無しNIPPER[saga]
2015/03/06(金) 21:00:25.63 ID:l86T3b8Ko
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 「失礼します」

社長室へ入るのも久しぶりでした。
年齢を重ねるにつれ、どうしてもこういう場は緊張するようになってしまって。

 「ああ。まぁ掛けてくれ、岡崎君」

勧められるまま、向かいの革張りのソファへ腰を下ろします。
相変わらず革張りにしては不思議なくらいのふかふか加減でした。どうなってるんでしょう?

 「最近も良い調子のようだ。どうだったかね、この前のドラマは」

 「そうですね。監督さんは厳しい方でしたが、その分――」

しばらく続く他愛も無い世間話に、私は本題を察しました。
堅めの世間話は、重要な本題の枕詞。
無意識の内に、手足の先へ緊張が忍び寄ってきます。

 「――泰葉ちゃん」

不意に社長の口調が変わります。
昔から変わらない、親戚のおじさんのような優しい喋り方。


 「アイドル、興味あるかい?」


つい最近も耳にした言葉でした。



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