過去ログ - 夜更けの影送り 百合ver
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14: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/08(日) 23:15:51.79 ID:1QR5mBl70
その頃、おばあも腰が痛いと言って、ベッドの上にいる時間が長くなっていた。
私もたまに伊藤家に転がり込んで、おばあの歩行機能が落ちてしまわないように、
一緒にリハビリがてら犬の散歩なんかに出掛けていた。

おばあは、

『孫が二人もいると、楽でいいねえ。ひ孫もはよう見たい』

なんてぼやいていた。
ひ孫は難しいけど、純白ドレスなら見せてあげられると思うんだけどと、
私は冗談交じりで言って、かやがやや焦って私の口を抑えていたのが、
つい最近のことのようだ。

そのせいで、余計な感情の起伏を助長してしまっている。
忘れたいのに。
いつまでも、悔しさと悲しみと、怒りが付きまとう。

「マネージャー、準備できました!」

肩で息をしながら、ゆきがドアにもたれかかっていた。

「じゃ、さっきの続き。半までに終わらせて」

「了解です!」

まあ、会うことはないだろう。
行くという連絡はしていない。
かやは月に一回くらい私に近況を報告してくれる。
それが楽しみでもあるし、苦しい時もある。
向こうは、知り合いもいないから寂しいとか。
かやちゃんが、隣に住んでたら安心とか。
ほんと、やめて欲しい。





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