200: ◆/BueNLs5lw[saga]
2017/02/06(月) 23:42:52.53 ID:5YsbIk9T0
さて、もう一枚は。
小休止を終え、パソコンの前で作業しつつ頭の片隅で考える。
なぜか斎藤さんの顔が浮かんだ。
そういう手もあるか。
となると、またゆきに怒られるな。
しかし、課長の目論見通りにするのは癪に障る。
違う自分は、かやを誘えばいいと言う。
ずっと会いたいと思っていたんだろう。
会えばいいじゃないか。
白黒つけて、傷ついて、途方に暮れて、ゆきに慰めてもらえばいい。
都合の良い後輩を連れていけばいいじゃないか。
マウスをクリックしていた指が止まる。
視線を感じた。
ゆきの方を見た。
下を向いて作業している。
気のせいか。
そんな簡単にケリがつけれるものでもない。
もしかしたら、一度に二人の人間の信頼を失うかもしれない。
その方がいいんだろうか。
わざと見限られるのはどうだ。
情けない人間という烙印を押してもらえばいいじゃないか。
そうしたら、もう近づくことも近づかせることもない。
しがみついて一緒に海の底に沈む前に。
一つの選択肢だ。
実践するかは、分からない。
私の頭の中だけに存在するパラレルに過ぎない。
その日は、やたら肩が凝った。
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