25:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 01:19:47.90 ID:j6K9ZfLpO
その後、わたしが目を覚ますと、騎士団のテントの中にいた。
ぶかぶかの服をきていて、とてもお腹が空いて、喉が乾いていたのを覚えている。
しばらくぼうっとしていると、鋭い目つきをした中年のおじさんが入ってきた。
鋭いけれど、とてもきれいな青い瞳で、この人がわたしをたすけてくれた騎士様なのだとわかった。
わたしが目を覚ましているのをみて、水と果実を持ってきてくれた。
それらを夢中で食べて、ようやく一息ついた。
そこで、わたしがガツガツむさぼっている間も、側でじっとしていたおじさんを見た。
おじさんはわたしの目を見てしばらく黙っていたが、やがて口を開いて、謝罪の言葉を発した。
「間に合わなくて、すまなかった」
わたしはなにも言わなかった。
なにも言えなかった。
おじさんはぽつりぽつりとあの後なにがあったか話してくれた。
わたしはもう10日も寝ていたらしい。
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