22:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 18:36:32.26 ID:uOG/oP9Z0
<Ep3: clone>
提督となり、数ヶ月が経過した。
艦むすの数も増え、戦果もマイペースに増やしている。そして、私の趣味で、戦場に似合わないユルさを維持している。……あのあと来た、どの艦むすも、初対面からなれなれしかったのだが。
23:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 18:37:06.20 ID:uOG/oP9Z0
いざというときに、鈍っているのは鎮守府として痛いし、何といっても、戦友として、出来るだけ贔屓したくない。
ただ、あるときふと、思うのだ。
この娘たちは皆、クローンである。
24:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 18:37:31.89 ID:uOG/oP9Z0
***
吹雪「初雪ちゃん、少しは身の回りの整理整頓をしてよ。部屋が狭いじゃん!」
初雪「ふ、吹雪は真面目過ぎるんだよ……鎮守府でも勉強するって田中先生からもらった本、結局中途半端じゃん……」
25:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 18:37:59.48 ID:uOG/oP9Z0
ドアの向こうから、いきなり聞こえる声。提督のそれ
吹雪はドアを開けに行く。
吹雪「べ、別にまだ捨てると決めたわけじゃ……」
26:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 18:38:32.14 ID:uOG/oP9Z0
提督「遠征続きだったから、さすがに疲れたみたいだ。ソファーで寝ていた……もし本を捨てるんだったら、提督室までもってこい。古紙として、別にするから……ん?」
吹雪の持っている本の題名。
『軍事利用の科学 〜毒ガスからコンピュータまで』著・田中茂
27:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 18:39:05.67 ID:uOG/oP9Z0
吹雪「あ、はい、役職としては講師みたいですが、勉強の全般を教えてくれました。テストはいつも抜き打ち。成績は全て順位と一緒に全員張り出す。厳しい先生でした」
提督「ああ、そうか…………あいつらしいなぁ」
吹雪「あの、司令官は、田中先生を知っているんですか?」
28:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 18:39:39.78 ID:uOG/oP9Z0
***
電は未だに秘書艦をやっている。私が、変えるのが面倒だからだ。
一部の艦むすは、あまり仕事のない状態ではあるが、私はフルで働いている。なかなかそこまで、頭が回らない。
29:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 18:40:11.11 ID:uOG/oP9Z0
電が部屋の扉を閉め、足音が聞こえなくなったのを確認して、私は携帯を取り出す。
二二四〇。あいつは今頃家でサイダーでも飲んでいる時間帯だろう。
田中茂。名前を選択して、発信する。
30:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 18:41:08.87 ID:uOG/oP9Z0
<Ep4: scientist>
提督「……単刀直入に言う。お前、艦むすに勉強を教えていたんだってな」
田中「誰から聞いた? どこで知った?」
31:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 18:41:51.98 ID:uOG/oP9Z0
田中「身分て……ああ、
艦むすを作った張本人ってことか?」
提督「くっ……そういうことだ」
32:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 18:42:21.68 ID:uOG/oP9Z0
田中「秘書艦として一番初めに行った電も、俺のもとで3ヶ月は教育を受けた。3ヶ月生活して、以上がなければ、その固体は健全であると判断された
……専門家の俺としては、成長期が終わるまでが観察対象とは思うがな。だが、今まで艦むすの固体異常報告は出ていない。
俺も初めの頃は、いつ、彼女らが異常行動を起こすのか、そればかりに気を配っていた。しかし、途中で気付いた。
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