過去ログ - 「猫は劇団に入りたかった」
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3:名無しNIPPER[saga]
2015/03/10(火) 20:23:39.45 ID:/eElTH0b0
「爺さん、だいたいボク男の子だよ。なんでジュリエットの役なんかやらせるのさ」

「どんな役もこなせて初めて舞台俳優じゃ!役を選ぶなぞという贅沢は出来ん!!」

「それは分かってるけどさぁ〜……」


老人は腹を抱え、猫はぶすっと頬を膨らませた。

馬鹿にされたと思ってじっと、老人の顔も見もせずに目を伏せていた。


頭上から酒臭い声が降ってきた。


ハッハッハ、そんな馬鹿げた夢を持っちまったか! こいつぁいい酒の肴になる!ちんまいお前があの舞台に立った暁にゃ、ワシのヘソクリ全部引きずり出して最前列でからかってやるわい!!

言ったな爺さん! 約束だからな!

出来るもんならやってみい! 話はそれからじゃ!!


それから毎日毎日。


「お父さんお父さん、魔王が来るよ!」

「フン、まるで緊迫感が出ておらん!」


毎日毎日。


「もっと……光を……!」

「バカモン!半笑いで死ぬ奴があるか!!」


飽きもせず。


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