過去ログ - 「猫は劇団に入りたかった」
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6:名無しNIPPER[saga]
2015/03/10(火) 20:34:56.66 ID:/eElTH0b0
会場には相当な数の猫が集まっていた。

一体この町のどこにこんなに猫がいたのか、と驚く。

ご主人に抱かれた奴も、一匹オオカミな真っ黒い奴も、とにかくもうたくさんの猫が居て、周りを見渡す程猫酔いしそうになって下を向いた。


この中からたった一匹なのか。


と、舞台の上にピエロが出てきて優雅に一礼をした。

会場はまだざわざわと五月蠅かったが、彼は両手を柔らかく広げてそれを制した。


「さぁっ!レディーッスエーンジャントルメンッ!お待たせいたしました!只今より、我が劇団シルクが贈る最新作『長靴をはいた猫』の主演オーディションを開催いたします!!」


パンっ、と前の方で大きなクラッカーが弾けて、会場は沸き立った。

さっきまでの緊張はどこへやら、猫の目は途端に輝きを取り戻す。


ああ、いつも見ていた光景だ。

まだ始まったばかりなのにこんなにもワクワクする。


そこからは簡単な説明があった。

主演募集というのは、いつも劇団を見ている町の皆との繋がりを深める為に行われるとか、寄付金がどうたらこうたら。


一通り流したのちに、オーディションの説明となった。


「オーディションのやり方は簡単!こちらでお配りします台本の中から、指定したシーンを演じていただくだけ!」


ありゃりゃ、それだけか。


しかしこの鳴き声のうるさい中よく声が通るなあ、と猫は感心した。

きっとこの人の声なら爺さんも合格を出すだろう。


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