過去ログ - 神さま「すっげーいらない能力をあげる」
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615:名無しNIPPER[saga]
2015/08/06(木) 14:02:51.95 ID:4e4kKYat0

「何デモナイ……本当ニ何デモナイ男ノ何デモナイ能力ガ最後ニ……コノ大勝負デ『逆転ノ発想』……炸裂、シタ」

男「誉めても何も出ないぞ」

「誉メルツモリナドサラサラナイ……オ前ノツマラン、渾身ノ『読ミ切リ』ガ確カナ火力トシテ僕ニ届イタノハ、単ニ『自分ノ命ヲ犠牲ニシタカラ』ダヨ」

男「我ながらものすごい発想だと思うよマジで……自分で創った落とし穴に自分で首からどっぷり突っ込んでる」

「ソウマデシテ僕ヲ殺ス理由ガオ前達ニアッタトイウノカ?」

男「知らん。そんなことまで考えてる余裕なんぞなかった」

「フッ……コンナコトデ殺サレテイテハタマラナイナ……」

男「すまんな」

「何ヲ謝ル、オ前モ道連レダ」


風はものすごい速さで耳元を唸りながら突き抜けていった。


こうして二人真っ逆さまに、真っ暗なところを落ちていく。

手に伝わる『20人目』のおぼろげな感触でさえも、死の確定した今、愛しいものにさえ感じられた。


「猫ニハ、悪イコトヲシタ」


何でずっとついてくるのか分からなかった。

昔こんな猫をどっかで見ていたか、エサをやったかとも思ったが、生憎と記憶になかった。


猫は恩を三日で忘れるというからどちらにせよ、気まぐれ程度のものだったのかも知れない。

気が合ったとか、そんなとこか。

アイドルのとこでいいエサを貰うようになってからはほとんど僕から会いに行ってたしな。


口元が緩む。

まさか最後に分かりあえたのが猫とは、流石の『20人目』も驚きだ。


「フウ、シカシ要ラナイ能力ダッタ」






地面がもう目前に迫っているのが分かったが、特に思うことはなかった。

大きく息を吐いて、何も見えないながらに目を瞑った。


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