過去ログ - 海未「しーのうみー」
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24:名無しNIPPER[sage saga]
2015/03/12(木) 20:36:20.53 ID:PfDWjKojO
海水の冷たさだとか、今が冬だとか、これが制服だとか、替えの服持っていないとか、さっきケータイ砂浜に放り投げたままだとか、帰りの電車のことだとか

そんなことがシュンと頭の中から消え去って


気づいたら私は海の中をジャボシャボと泳いでうみちゃんに追いつき

そして、[海未]ちゃんの、そのダンボールにしがみついていました

穂乃果「海未ちゃん!! やめて!! 帰ろう!! 帰ろう!! やだよ!! こんなのいやだよ!! 海未ちゃんだって嫌でしょ!?」

穂乃果「ねぇ、謝るから、穂乃果、謝るから!!海未ちゃんが許してくれるまで謝るからさぁ!! 謝って済むことじゃないってわかってるけど、海未ちゃんのことずっと傷つけてきたってわかってるから、ねぇ、やめてよ!! こんなのやだよ!! 海未ちゃん!! 海未ちゃん!!」

[海未]『......穂乃果』

[海未]『すみません......でも、私はもう疲れてしまって、これしか綺麗に終われる方法が思いつかなくて』

[海未]『どうにかしようとしてダンボール被ったんですけど......それでももうどうにもできなくて』

[海未]『......すみません、穂乃果』


[海未]『......穂乃果は悪くないですから』

穂乃果「うぅ......ひぐっ......海未ちゃぁあん、そんなこと言われたって穂乃果全然嬉しくない! 救われないよ、そんな、そんな、うぅ......こんなになるまで頑張らせてごめんね!! でも、うぅ、......穂乃果はそれでも」

穂乃果「もう頑張れなんて言わないからぁあああ......もう、ファイトだよなんて無責任にいわないからぁぁあああ......う、う!海未ちゃんに、海未ちゃんに生きててほしいんだよぉおお......うぇぇえええん」


私の情けない叫び声が辺りに響き渡ってはジャブジャブと洗い流されて水面に消えました

もう身体に感覚はなくて、上と下の歯がガチガチと自分の意思とは裏腹に音を立てました

海水が染み込んだダンボールは重たく、そしてそのダンボールの重みと、
穂乃果をくっつけてでもまだ前に進もうと踏ん張りを効かせている海未ちゃんの力を
穂乃果の力だけではもう止められなくなっていました

私も足を踏ん張ってみようと思うけど
下のゴツゴツした岩面をローファーで思うこと捉えることができず、足に力がうまく入りません

[海未]『......穂乃果、もう離してください。あなたまで寒さで凍えてしまいます。もう、いいですから。私は大丈夫になりますから』

それを聞いて、穂乃果の中のなにかがバチンと音をたてて切れました


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