過去ログ - 真姫「かたわれアイスキャンディー」
↓ 1- 覧 板 20
9:名無しNIPPER[sage saga]
2015/03/15(日) 20:26:20.14 ID:c860Jp7io
「ひどい頭になってるわよ、あんた」
玄関先で出迎えるなり、にこちゃんがそう云った。
ほら、貸してみなさい、
と私をぐいと引き寄せると、
バッグから片手で器用にくしを取り出して私の髪の毛をすきはじめた。
こうべを差し出す私の体勢はぶかっこうなもので、
片手を壁に突いたまま、
もう一方の腕をあの子の小さな腰に添えたりしてる。
八月の直射日光に射たれたての肌から
太陽とにこちゃんのにおいがほんのり香ってた。
こないだとは逆だな、なんて密かに思い出したり。
くしの歯が当たるのが、
引っかいていくのが冷たいシャワーみたいで気持ちいい。
いつもと違って、
よけいなことは何ひとつ言えなかった。
60Res/36.71 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。