11:名無しNIPPER[sage]
2015/03/16(月) 18:24:16.37 ID:Qq9PsvFaO
そういうことを考えたら、凛はやっぱり不思議な気持ちになって、どうしていいのかわからなくなって、スゥと息を吸って、ハァとそのままを吐き出した。
見えない何かは凛を満たして、凛の中の何かがその中に少しだけ溶けて、
そしてその何かはまた空中に舞い散っていく。
凛の中の何かを少しだけ溶け出した何かは、凛の中のものを少しだけ溶かし込んだ分だけ重くなってて、
ちょっとだけ凛の周りでブヨブヨしながらゆっくりと空中に拡散していく。
凛は、凛の中の何かを少しとかし出した分だけ、身体が少しだけ軽くなって、気持ちも少しだけ軽くなった気がして、
一回り大きい靴の中の足裏にグッと力を入れてまた歩き出せる。
暗い夜道にどこからか犬の鳴き声がワンワンとさみしげに響き渡って少し驚いた時、ふと凛は思った。
こうしている間も水族館の水槽の中で泳ぎ回っているだろう、魚たち。
だけど、凛もこの世界も、
あの水族館の水槽の中と泳ぎ続ける魚たちとそう違いはないんじゃないかな、って。
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