過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
1- 20
117:名無しNIPPER[saga]
2015/04/03(金) 22:53:58.81 ID:dFBcxsfeO
アレクサンドラ「先鋒、宮永咲」

 それは、インターハイのオーダーが発表されたときのことだった。

アレクサンドラ「一部の人には疑問が残るだろうけど、これは最終決定。異論は認めない」

 淡々と告げる監督の声。冷たい面差し。一瞬、聞いているネリーすら何かの間違いかと疑った。
 対して、隣に立つ咲の変化は顕著だった。最初、何かを受け入れた顔で粛々と佇んでいた咲。
 その表情が徐々に変わっていき、やがておぞましいものを垣間見たように手を口に添え、瞠目する。
 一連の変化を見届けたネリーの顔に驚愕が浮かぶよりも早く、咲の顔がある方に向く。
 智葉だ。たったいまレギュラーを勝ち取った相手。揺れる瞳が捉えている。

咲「っ…………」

 言葉にならない声が上がる。咲だ。
 そのままネリーが反応を返す暇もなく走り去っていく。
 一方の智葉は、事の成り行きを冷静に見守る。
 ネリーには何が何だかわからない。混乱していた。

アレクサンドラ「あちゃあ、取り乱しちゃったか」

 苦みばしった顔でそう言ったのは監督だった。
 この場にいるのは留学生四人と智葉、先ほどまでいた咲と監督を含めて七人。誰もが何らかの理由で大なり小なり動揺している。

アレクサンドラ「……サトハ、頼める?」

智葉「わかりました」

 即座に了承した智葉に頼んだ監督が面食らう。少しして「無理言っちゃってごめんね」と一言詫びる。
 智葉はそれに頷くと、咲の後を追って走りだす。後ろ姿はすぐに見えなくなった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/901.97 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice