過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
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27:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 12:23:25.16 ID:o/CamrnE0


 その経緯を聞いた明華は不可解そうに眉をひそめた。

明華「なら、なぜ槍槓されたときあれほど平静でいられたんですか?」

明華「あれは偶然だと?」

咲「あれは狙ったものでした。偶然なんかじゃない」

明華「なら、なぜ」

咲「嬉しかったからです」

 明華の表情に今度は疑問の色が足された。

咲「今の私がどんなに警戒しても槍槓を決めてくる打ち手がいる」

咲「それは今の私が弱いから」

咲「だから」

咲「そんなあなたを叩きのめし、槍槓できないようにする事ができれば」

咲「私はまた一つ強くなれる」

咲「そう思っただけですよ」

明華「咲さん貴女は……」

 冷や汗を垂らす明華をよそに咲は笑みを深める。

 明華が最初、案内を買って出たのは好奇心だった。
 普通、臨海女子ほどの麻雀部が一年一人のために道案内などしない。
 だが咲は別だ。
 異質なサポート体制故の特別措置。
 既に咲は、留学生達と同じような活躍を期待されている。
 だから、道案内にも務めるのはレギュラークラスの人間。
 そこで明華はネリーやダヴァンと競合して咲の道案内の権利を勝ち取った。
 そして聞きたかった事の真意を問うた。その結果がこれ。

 いつのまにか、月が出ていた。
 冴えざえとした月の光を浴びる咲。
 その姿は、何かに魅入られたかのように幽玄の美しさを湛えていた。





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