過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
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4:名無しNIPPER[saga]
2015/03/16(月) 19:00:40.89 ID:L6O7NDCGO

「というか隣に人住んでたんだね。いや最近引っ越してきたの? まあいいや」

「ネリー・ヴィルサラーゼ。グルジアの留学生だよ」

 グルジア。聞き慣れない名前に首を傾げそうになるのを堪えて、名乗り返す。

咲「宮永咲です。えーと、よろしくお願いします」

ネリー「よろしくー」

 砕けた物言いに緊張を弱めて咲はうっすらと笑みを浮かべる。

ネリー「あ、さっき騒いでたのはね、お金の勘定を間違えてたから」

ネリー「知り合いが途方に暮れてたから即席ラーメンを売ってあげたんだけど」

ネリー「値上げする前の価格しか受け取ってなかったんだよね」

咲「はあ」

ネリー「まあそれはきっちり差額を徴収するからいいんだよ」

ネリー「それより!」

ネリー「サキの名前どこかで聞いた気がするなー。いつだっけ?」

咲「サキ……」

ネリー「あ、名前で呼んじゃダメだった?」

咲「い、いえ。外国の人なら名前で呼ぶのが自然ですし。たぶん」

咲「さ、咲でよろしくお願いします」

 何故だかわからないうちにお辞儀していた咲は奇妙な感覚に包まれていた。
 なんで私、こんなあたふたしてるんだろう。

ネリー「お、おおー……おおう」

ネリー「今のってヨメイリってやつだよね。はじめてみたよ」

咲「なんでですか! って、調子が狂うなぁもう」

咲「とにかく、これからよろしくお願いしますね。お隣同士仲良くやりましょう」

ネリー「うん! 仲良くやろう!」

 差し出されたネリーの手に一呼吸遅れて反応する。
 本当に、ぐいぐい来る子だなぁ……。
 握りしめた手のひらに返ってくる柔らかな感触に、咲の胸はひとつ脈を打った。



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