過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
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656:推敲足りずすみません… ◆JzBFpWM762[saga]
2015/09/23(水) 09:50:08.92 ID:XX6TlV+G0

ネリー「……ねえサトハ」

 ネリーが口を開く。複雑そうに顔をしかめている。焦りと緊張で一杯一杯の智葉はその様子に息を呑む。

智葉「な、何だ?」

ネリー「理由はわかったけどさ、それ言っちゃってよかったの?」

智葉「ーーーーあ」

 ばっと咲の方を振り向く智葉。 咲の顔は、茹で蛸もかくやとばかりに紅潮していた。

咲「せ、先輩……ひどいです」

智葉「いやっ、これはだな……その」

 咲の頬はまだ赤くなる。赤くなる。赤くなる。赤くなってーー駆け出した!

咲「言わないでって約束したのにぃ!」

智葉「違うんだ咲ぃ!」

 智葉の呼びかけ、駆け去る咲の背中に向かって伸ばした手も虚しく、咲は弾かれるようにその場を飛び出し、襖を開けてその向こうに消えていった。結果として伸ばした方の手にあったペットボトルが、やはり虚しく揺れただけだった。

『…………』

 突然の出来事に訪れる沈黙。とてつもなく気まずい。少なくとも、智葉は針の筵に座らされたかのような錯覚を覚えた。

 少しして閉じられていった襖が静かに開く。

咲「あ、あの」

 わずかに開いた隙間から、誰かが広間の中を遠慮がちに覗き込み声を出す。それは咲だった。

咲「信じてますから……写真をおかしなことに使ってないって」

 言い終わったと同時、ぴしゃりと襖が閉じられる。走り去る足音が襖の向こう側から上がった。

 再び沈黙のとばりが落ちる。

明華「……智葉、何か言うことは?」

智葉「ごめん……」

 沈黙はすぐに破られた。


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