過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
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691: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/10/09(金) 20:42:07.85 ID:FKMhud4no

咲「そうなんですか?」

ハオ「ここにくる途中でね。ちょっと外の空気吸ってくるっていうからそのまま別れたけど」

衣「起きてはいるのか」

 なら、心配はいらないのだろうか。ダヴァンの忠告があって神経を尖らせている咲としてはやや不安が残る。

ネリー「おはよー」

 そんなことを思っているそばからネリーが広間にあらわれ、のんきに挨拶を飛ばす。

ダヴァン「おっ、きましタカ。おはようございマス」

智葉「おはよう。今日は日中練習があるから入れとけよ」

明華「おはようございます」

 噂をすればなんとやらで出現したネリーにぽかんとしたが、少し遅れて咲たちも挨拶を返す。

ネリー「ふあーい」

 いつもの民族衣装めいた格好とは異なる浴衣の袖で寝ぼけまなこを擦りながら、ネリーが気の抜けた返事をする。

 足どりもふらふらとし、見ている咲はやきもきしながら見守ったが、やがて咲の隣の空き席へと腰を下ろして食事を始めた。

ネリー「うーん」

ネリー「もぐもぐ……」

ネリー「うげー……魚だ」

 何となくそのまま眺めていると、ネリーは香草焼きに目を止めてげんなりした顔をする。

 紅白の混じった不思議な形状の帽子は健在で、そうしていると愛玩される動物めいた愛嬌があった。

咲「骨、とろっか?」

 だから、ついつい世話を焼きたくなって咲は声をかけていた。

 しかし。

ネリー「えっサ、サキええああうえあっ」

 ネリーが思いもよらず奇妙な反応をして「え?」と声を漏らす。

ネリー「い、いたの?」

咲「最初からいたけど……」

ネリー「い、いたなら言ってよっ」

 めちゃくちゃな文句だった。言っても何も、包み隠さずここにいるのだ。何を言えというのだろう。

(っていうか……私の隣座ったの、私がいたからじゃなかったのかな)

 ともかく、ネリーの行動が謎だ。特に気になるのはネリーが席を選んだ基準……自分の隣だから、という理由ではなかったとすると。なぜだかむっとなり、もやっとした。

咲「もう……とりあえず骨とるからね」

 強引に流れをやっつけて処理を始める。

ネリー「う……ごめんサキ、寝ぼけてた」

咲「別に謝らなくてもいいけど……」

 考えてみれば、そんなひどいことをされたわけじゃない。存在に気づいてもらえなかったのは地味に傷つくが、無視されたわけでもない。

智葉「よし、皆食ったら打つぞ」

衣「衣も入っていいのか?」

智葉「ああ。こちらこそ頼む」

 一方、他所では練習に関する話が決まっていた。



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