過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
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919: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/12/23(水) 19:52:56.94 ID:Leypu+/yo
「サキ、今日はネリーとペアね!」

決定事項であるかのように告げるネリーに「うん、組もうか」と微笑んで返す。

「よし、がんばろー」

すると独特の衣服のだぶついた袖に隠れた手を突き上げて、意気揚々とネリーが言う。

部活の時間の始まりだった。






日本人部員二人と共にネリーと卓に座って、準備の整った対局に臨もうとしていたときのことだった。

「グーテンモルゲン」

陽気にそんなあいさつをしつつダヴァンが入口の扉から入ってくる。

「遅刻だぞ」

「申し訳ナイ。カップ麺が切れたので至急補充にいってまシタ」

間髪入れず苦言を呈した智葉に向け、手に持ったレジ袋を軽く掲げて示す。

「連絡受けてたからわかるが、お前は一日何杯食えば気が済むんだよ……太るぞ」

ダヴァンは、智葉の忠告にもどこ吹く風といった様子でラーメンは別腹、などとのたまって割り当てられた卓に向かっていく。その先には、ペアの相手としてハオが待っている。

「グーテンモルゲン……」

そのハオは、昨日同様珍妙なあいさつをしたダヴァンに胡乱な目を向けて呟く。

「今日はドイツの気分デス」

「じゃあドイツ語言ってみてください」

「アイネクライネナハトムジーク」

「他は?」と訊かれるとダヴァンは鼻歌交じりに質問を無視して席につく。ボキャブラリーは一瞬で尽きたようだ。

「はー、変わんないね。あいつも」

そんなやりとりを咲と共に傍観していたネリーが憮然として言う。

「あはは……ダヴァンさんらしい、のかな」

咲も入部してから度々目にしてきた剽軽ぶり。愉快な人だと思う。

「まあいいや。対局始めよっか」

他の日本人部員共々、咲が呼応して肯きを返す。そして、対局が始まった。


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