過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
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◆JzBFpWM762
[saga]
2015/12/23(水) 19:56:32.58 ID:Leypu+/yo
その後ろ姿がなんとなく気になって暫く追ったのち、なんとなく首をかしげて、そのまま沈思する。
「サーキ! 何してるの?」
「わひゃっ」
考え事に夢中になっていると、いきなり肩にのしかかるような力が後方からかけられて、あられもない声をあげる。それを自覚した瞬間、少し血の気が引いた。
慌てて後ろを向く。そこには、留学生が四人揃っていた。
「あれ、驚かせちゃった?」
のしかかって、すぐに離れていたのだろう、目の前にいるネリーが目を瞬かせる。
「ネリー、あれは突然すぎるよ」
「サキを驚かせてはいけまセン」
ネリーの後ろから歩いてきたハオとダヴァンがそれぞれ苦言を呈するように言う。
「む……たしかに、突然すぎたね」
するとネリーは悪びれたようにしかめっ面をした。
咲はすぐにフォローした。
「あ、気にしないで。考え事してたせいもあるから。戻ってきてたのは気づいてたから、そこまで驚いてないし」
鷹揚さを意識して柔らかな笑みを浮かべながら話す。
「咲、一度くらいがつんと言ってやったほうがいいよ」
苦笑するような目線を近くのネリーに送りながら言うと、ハオが足を止める。言葉面ほど、ネリーに業を煮やす感じではない。あくまでやんわりとした忠告だ。
ハオの近くで足を止めたダヴァンはそれ以上は口にせず、納得したように何度か浅く肯いている。驚かされた本人が言うのなら、という風に。
残る明華は――、
「サキはやさしいね!」
「あ、うん。じゃなかった、大げさだよ」
ネリーから話しかけられて、受け答える。
明華はよそに意識をとられていて、ぽややんとしたいつもの瞳を大きな窓の外に広がる景色に向けていた。興味なさそうに。
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