過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
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948: ◆JzBFpWM762[saga]
2016/01/08(金) 04:42:38.11 ID:sje/R7fvO
「さ、咲……」

「何で、臨海の人たちといると口が悪くなるの? いつもは優しいのに……」

悲しげに眉をひそめた咲さんが鳶色の瞳を陰らせる。その様子は、怒っているというよりひたすら辛く悲しそうでした。

「咲、あまり言ってやるな」

ほとんど誰もが反応に苦慮していた中、口を挟んだのはついさっきまで口喧嘩してたはずの智葉でした。

「こいつにも押し隠した思いというものがある」

「理不尽な力で団体戦のレギュラーを落とされた私が、表向きはお前を激励しながら心のどこかで鬱屈した感情を残してたように、咲……お前だってわからなくはないはずだ」

真剣な智葉の言葉を受けて咲さんは瞠目し、次いで伏し目がちにうつむきました。

「……ごめんなさいお姉ちゃん。言いすぎた」

「いや……私が悪いのは確かだから。ごめん」

「先輩も……ごめんなさい」

「それが、レギュラー選出の事を謝ってるんでなければいいよ」

それから、咲さんは空気を悪くした事を平謝りしました。空気を悪くしたのは事実ですが、めったに我というものを出さない彼女が周囲との同調を崩してまでああした理由、というか事情は臨海のメンバーであれば薄々察せる事でした。こんな事を言っては不謹慎かもしれませんが、私は嬉しさが勝りました。他のメンバーも、悪い気はしていなさそうです。

一方で、

「私完全に空気……?」

混ざろうにも話に入れない淡ちゃんはがっくりしていました。腰を下ろした和室の畳に足を伸ばしてつまらなそうにしてます。

誠子ちゃんは相変わらず謝り回りにいっていて、尭深ちゃんは不動の姿勢でお茶を啜っていました。

場の雰囲気もすっかり立ち戻ってきているようです。そんな中、私は咲さんに声をかけ連れ立って部屋を後にする……

その直後、


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