過去ログ - 末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」 (旧タイトル【BとYとK】)
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◆54DIlPdu2E
[saga]
2015/03/16(月) 21:45:21.85 ID:/hCDD+UR0
あれよあれよと日は過ぎ出発前夜、末妹の部屋。
長兄「末妹…荷造りは済んだか?」
末妹「あまり多くの物は持っていけないと思うの。カバン一つ分だけよ」
以下略
18
:
◆54DIlPdu2E
[saga]
2015/03/16(月) 21:46:01.72 ID:/hCDD+UR0
次兄「兄さん、俺は毛皮…死んだ毛皮を卒業する」 ヌッ
末妹「お兄ちゃん」
長兄「唐突になんだ次兄」
以下略
19
:
◆54DIlPdu2E
[saga]
2015/03/16(月) 21:46:47.31 ID:/hCDD+UR0
そんなこんなで、翌朝。親子3人は野獣の屋敷に向かった……
野獣「期限いっぱいだが、約束は守ったな、商人。まずお前ひとりが降りるんだ」
商人「……」ガチャ
以下略
20
:
◆54DIlPdu2E
[saga]
2015/03/16(月) 21:47:43.43 ID:/hCDD+UR0
次兄「隠れて様子を見ていたが、もう我慢できない!! この巨体、この筋肉の張り、この毛艶!!」クンクン
野獣「ええい離れんか! しょ、商人、貴様の息子か!?」
商人「…ええ、下の息子、末妹のすぐ上の兄です……」
以下略
21
:
◆54DIlPdu2E
[saga]
2015/03/16(月) 21:48:56.60 ID:/hCDD+UR0
野獣「商人、さっさとそいつを馬車に乗せろ!」
商人「は、はい…。おいで次兄!」次兄の襟首むんず
次兄「こ、このまま父と俺が帰ったら…妹は貴方様に食欲的な意味で食べられちゃうんですか?」ズルズル
以下略
22
:
◆54DIlPdu2E
[saga]
2015/03/16(月) 21:49:42.79 ID:/hCDD+UR0
商人「…本当に、私の軽率な行為で……」
末妹「もうそのことで苦しまないで。大丈夫、私の命を奪うつもりがないのは嘘ではなさそうです」
商人「殺されなくたって、お前はこんな寂しい場所で野獣と昼も夜も過ごすんだよ…いつ家に帰れるかもわからないのに」
以下略
23
:
◆54DIlPdu2E
[saga]
2015/03/16(月) 21:50:39.14 ID:/hCDD+UR0
次兄「ふ、末妹…あれは俺の服を着せた案山子だ。馬車に乗ってすぐ入れ替わった」
次兄「こんなこともあろうかと、道中の畑に打ち捨てられていたのを拾って馬車に隠しておいたのだ」
次兄「というわけで、末妹、安心しろ。俺が一緒に残ってやるぞ」
以下略
24
:
◆54DIlPdu2E
[saga]
2015/03/16(月) 21:51:30.75 ID:/hCDD+UR0
野獣「末妹嬢がここに慣れるまでしばらく置いてやるが、いつでも熨斗つけて送り帰す事はできるのだ、それは覚悟しておけ!」
末妹「…野獣様、ありがとうございます!!」
次兄「俺からもありがとうございます! 『何不自由なく』は求めません、なんなら使用人として貴方のお世話を!」スピョーン
以下略
25
:
◆54DIlPdu2E
[saga]
2015/03/16(月) 21:51:59.64 ID:/hCDD+UR0
屋敷の中、応接間。
野獣「うむ、一人分だな、二人残ることは想定外だった。すぐできる料理を用意させよう」
末妹「野獣様、せっかくですが、私一人でこんなに食べられません」
以下略
26
:
◆54DIlPdu2E
[saga]
2015/03/16(月) 21:52:44.17 ID:/hCDD+UR0
野獣「終わったようだな。口には合ったか?」
末妹「ごちそうさまでした。本当に美味しかった……」
次兄「うちも小金持ちだけど、こんな料理は滅多に食べられないや」
以下略
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