過去ログ - 末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」 (旧タイトル【BとYとK】)
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40: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/03/19(木) 21:53:09.86 ID:07F5Ju0h0
末妹「すごい! コスモスにアリッサムにゼラニウム…こっちではもうこんなに秋のお花が咲いているのね」

庭師「末妹様のいらした南の港町はここよりずいぶん暖かいと聞きました、まだ夏花の季節なのでしょうね」

末妹「みんな庭師さんがお世話しているの?」

庭師「僕の事は『庭師』でいいですよ」

庭師「確かにそうですけど、へへ、庭の花達にはちょっとだけご主人様の魔法がかかっているんです」

庭師「虫に食われもしなければ病気にもなりません。だから庭師のすることと言えば」

庭師「雨風で傷んだ部分を整えたり、咲き終えて枯れた花を取り除いたり…」

末妹「ここのお花も枯れるの?」

庭師「ええ」

末妹「私がもらった…父が折った赤いバラは、まだ活き活きして花弁一枚も欠けていないわ」

庭師「ああ、バラ達はまた特別なのですよ」

庭師「屋敷の裏庭、僕らはバラ園と呼んでいますが、あそこにだけは僕の手は入っていません」

メイド「バラ園だけはご主人様が世話をしています」

末妹「…よほど大切なのですね」

メイド「ご主人様も、ここのバラについての詳しいお話は執事様にさえされないんです」

庭師「僕ら使用人が知っているのは、一年中、いつまでも枯れない『魔法のバラ』と言う事と」

庭師「末妹様が仰るように、ご主人様にとっては『非常に大切なバラ』だって事だけです」

末妹「……」


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