123:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 00:58:57.59 ID:pI+2U8Ob0
姉「最後にもう一度だけ弟くんに触れたい」
男「最後なんて言わないでよ……」
姉「ふふっ……」ギュッ
124:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 00:59:40.45 ID:pI+2U8Ob0
男「姉ちゃん……」
姉「私は……私はずっと……」ザザッ
男「……うん」
125:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:00:14.32 ID:pI+2U8Ob0
僕は姉ちゃんの瞳を見つめた
全身から溢れる光の粒子が
静かに拡散していく
126:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:03:45.08 ID:pI+2U8Ob0
姉「弟くん……ありがとう」ザザッ
姉「愛してくれて………」ザザザッ
姉「私も……大好き」
127:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:04:16.15 ID:pI+2U8Ob0
風が吹いて
姉ちゃんのかけらは一斉に空へと舞い上がり
まるで粉雪のように
128:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:04:49.18 ID:pI+2U8Ob0
実験のデータはかつてないほど精巧で膨大だった
基礎データのスパコンへの送信時に莫大な負荷がかかり
先に送信元のタブレットのほうがハングアップしたのだろう
129:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:05:16.25 ID:pI+2U8Ob0
姉ちゃんのタブレットは再び起動することはなかった
試しにメールも送ってみたが返信はなかった
130:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:05:58.59 ID:pI+2U8Ob0
もちろん僕の生い立ちや
姉ちゃんの生涯
タブレットの中に姉ちゃんがいたことも全部
131:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:06:26.85 ID:pI+2U8Ob0
いくつかの謎や疑問は残る
タブレットは誰が作ったのか
132:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:07:10.78 ID:pI+2U8Ob0
でも教授も研究室のみんなも企業の研究員もみんな口を揃えて
「今はそんなことはどうでもいい」
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