127:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:04:16.15 ID:pI+2U8Ob0
風が吹いて
姉ちゃんのかけらは一斉に空へと舞い上がり
まるで粉雪のように
128:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:04:49.18 ID:pI+2U8Ob0
実験のデータはかつてないほど精巧で膨大だった
基礎データのスパコンへの送信時に莫大な負荷がかかり
先に送信元のタブレットのほうがハングアップしたのだろう
129:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:05:16.25 ID:pI+2U8Ob0
姉ちゃんのタブレットは再び起動することはなかった
試しにメールも送ってみたが返信はなかった
130:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:05:58.59 ID:pI+2U8Ob0
もちろん僕の生い立ちや
姉ちゃんの生涯
タブレットの中に姉ちゃんがいたことも全部
131:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:06:26.85 ID:pI+2U8Ob0
いくつかの謎や疑問は残る
タブレットは誰が作ったのか
132:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:07:10.78 ID:pI+2U8Ob0
でも教授も研究室のみんなも企業の研究員もみんな口を揃えて
「今はそんなことはどうでもいい」
133:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:08:03.80 ID:pI+2U8Ob0
その時の記録映像はカメラワーク等も含め再編集されてVR企業のPRに使用され
情報工学のみならず宇宙科学やロボット工学
はたまた映画業界などジャンルも関係なくたくさんの人々の知るところなり
134:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:08:35.38 ID:pI+2U8Ob0
現在ではいろんな分野の仲間が大勢いる
隣にはもちろん姉ちゃんのいたタブレット
もう動かないけれどそれは僕のいちばん大切なもの
135:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:09:15.53 ID:pI+2U8Ob0
それから数年の月日が流れ
教授や研究室のみんなが頑張って築き上げた理論が元になって
量子コンピュータが一般的になったり
136:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 01:10:01.41 ID:pI+2U8Ob0
教授 「本当にやるのか?」
男 「あとのことはお願いします……教授」
教授 「これは何だい?」
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