94: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/17(火) 23:47:15.31 ID:xiuaUkVgO
「困っている事があるなら教えてほしいな……。たとえば、道に迷った、とか。それとも携帯を落としちゃった、かな?」
両方だ。見事に当たっている。これが魔法少女の魔法なのだろうか。
真子が呆然としてる中、魔法少女は立ち上がり、ちょっと待ってて、と言いながらその場を立ち去った。そしてすぐに手に携帯を持って戻って来た。
手渡されたそれをじっくり眺める。数少ない友達と取ったプリクラが、今ではすっかり見なくなったガラケーの後ろに張ってあった。
「駅はここから歩いてい左、目的地のお店は、駅の向こう側を歩いて右の道を行くと見えてくるはずだよ」
携帯を見つけてくれただけでなく、更に目的地までの道まで教えてくれた。嬉しい。私のためにここまでしてくれるなんて。真子は感激にうち震え、勢いよく頭を下げて礼を言った。
どういたしまして…。その言葉を聞いて顔をあげた時には、すでに魔法少女はいなかった。
520Res/220.79 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。