過去ログ - 【艦これ】三日月「もっと……もっと頑張らないと……私は」電「……三日月ちゃん」
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542: ◆8Wn59wFc0I[saga]
2016/04/16(土) 11:23:38.95 ID:7mTxrmSz0

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 夕立ちゃんが私に泣きながら聞いてくる。彼女は悲しみながら、怒っていた。

夕立『神通さん! ……私……私、どうしたらいいの……? 三日月ちゃんのこと……わたし……!!』

神通『……夕立ちゃん』

夕立『私……あの子の力になりたいのに……!! ……悲しんでいる三日月ちゃんの事、可哀想だと思ってるのに……!』

夕立『……許せないとも思ってるの……!』

夕立『……わたし……どうすればいいの!? 何にも、わかんないの!!』

神通『……夕立ちゃん。その質問に、私は答えることができません』

神通『いいですか、夕立ちゃん――』

 私だって、分かりませんよ。
 私達は、色々と体験し過ぎてしまいました。だけど、今の夕立ちゃんに対してそんな返答はできない。彼女は迷っている。
 ――だから私は、まるで自分に言い聞かせるように、その言葉を吐き出す。

神通『自分が選んだ道こそが、最善の選択なんです。周りからしたら、それが間違っていることなのかもしれません。だけど、そんなの関係ありません。だって、どれが正解だなんて、誰にもわからないんですから』

神通『だから、あなた自身が決めなさい。どうするべきなのか……自分で』

 私のこの言葉が、三日月ちゃんと夕立ちゃんの仲を崩壊させてしまった最大の理由なのかもしれない。




 スタスタスタスタ

神通『…………』

 <司令室前>

神通『…………』

前提督『……んで、なんで……こんなことに……』

神通(……提督の声……)

前提督『……あいつが悪いんだ。あいつが悪いんだ。そうだ、そうだそうだそうだそうだそうだ。……そうに決まっているさ』

 提督は、今精神的に不安定なんだ。

神通『……先生……』

 けど、私にはどうすることもできない。私の言葉では、彼をどうしたって救う事は出来ないんだ。では、私はどうすればいい? そんなのはわからない。自分で決めるしかないんだ。

前提督『……あんないい子が……なんで死ななきゃいけなかったんだ……!!』

神通『…………』

 そうだ。私、少しでもいいから提督の娘さんの様な存在になろう。代わりになろう。

神通『……ふふ』

 私が何なのかなんて、今はもうどうでもいい。人間じゃなくたって、兵器じゃなくたっていい。私は、提督にとってのいい子になろう。彼の言う事をちゃんと聞くいい子になろう。自分の感情なんか関係ない。彼にとってのいい子になろう。

神通『…………』 スタスタスタスタ

 何が正解で、何が間違っているのかだなんて、関係ない。――私はあの人のいい子になるんだ。











「皆、そろそろ起きるんだ」



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