過去ログ - 【咲-Saki-】やえ「牌に愛された子か……」
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6: ◆jBL8Qe1.Ns[saga]
2015/03/20(金) 21:56:40.98 ID:KIxu7xwT0

【翌年 晩成高校麻雀部室】


やえ「…ベスト4は全員姫松に行ったか」


日菜が今年の新入生の情報を持ってきたので目を通す。
目玉は阿太峰中の新子と岡橋、インターミドルの成績は県ベスト8。
目玉がベスト8なのだから、ベスト4は他へ行ったわけだ。
姫松がなまじ近く、晩成の進学校としての偏差値も障害になって、奈良県で実績を残した強豪は姫松に進学することが多かった。


紀子「ベスト4にも目ぼしい人材はいない。もともとあてにしてない」


そうは言っても落胆は隠せない。
宮永に対抗できる人材が入って来てはくれないものか、という浅ましい期待は打ち砕かれた。

私が宮永を抑えなくてはいけない。
それが出来なければ勝ち目はない。

そして、それは出来ない。

私の中で、優勝を目指す志が消えていくのを感じる。

絶望という毒に蝕まれて、心が萎えて行く。


日菜「良子ちゃん、一緒に頑張ろうね」

良子「ま、ベスト8止まりの連中には負けないだろ、よろしくな」

紀子「…はあ」


多分、10分ほど前なら溜め息を吐く紀子に共感しただろう。

上田は弱くはない、が、強くもない。
申し訳ないが、宮永照率いる白糸台…昨年を上回る戦力と評判の『チーム虎姫』を相手にするには、明らかに役者が足りない。
こいつしかいないとなれば、溜め息の一つもでるだろう。

しかし、今の私には、白糸台に勝つ気はなくなっていた。

だから、こんな言葉が出る。


やえ「せいぜい、足を引っ張らないようにしてくれよ。よろしくな」

紀子「……」


紀子が、ただでさえ悪い目つきをさらに厳しくして私を見ていた。



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