過去ログ - 誠子「釣れないなぁ…」京太郎「お隣宜しいですか?」
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30:名無しNIPPER[sage saga]
2015/03/22(日) 19:26:50.48 ID:27cxWrl80
前述した通り、亦野は殺す相手が善人だろうが関係ない。

相手が如何なる経歴を持とうとも、ただ己の能力と感覚にパブロフの犬の如く従って、殺すのみである。

いい人、というのは今までの亦野にとっても、何ら殺人をためらう動機にはなり得ない。

ためらう時とは、時間的または物理的な要因のみの筈だった。

なのに亦野は、この温和な先輩達と語り合ううちに、捨てた筈だった他人に対して愛おしいと思う心が、ここに来て何もかもが焼き払われた野山に芽が息吹くように、徐徐に心の片隅を占領するようになったのだ。

誠子(ここに来て、迷いが産まれたか…)

いや、自分はそんな青臭い感情など、とうの昔に捨てた筈だ。

迷いが出来たのなら、やることはただ一つ、いつだってその答えは明瞭に照らす太陽のように頭上に降り注いでいる筈だ。

迷いは断たなければならない。

亦野は、須賀京太郎に言った期限の日通り、宮永照を殺ることにした。

それ以外は、考えないように努めた。



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