過去ログ - カネキ「僕があの人で」トーカ「私がアイツ」
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7:名無しNIPPER
2015/03/23(月) 00:36:19.04 ID:JjT6t/ec0
 カランコロンとドアに付けられたチャイムが柔らかな音で僕たちの入店を告げる

ヒデ「どうだ、中々良い雰囲気の店じゃないか?」
カネキ「Oui,木の暖かな味わいと流れているピアノのどこか悲しげな旋律、そして喫茶店特有のコーヒーの香りが見事に調和している。素晴らしいお店だね、ここは」
ヒデ「そうか。毎度毎度思うが、良くそんなに舌が回るな」
カネキ「本心を言っているだけさ」

 ヒデの連れて来てくれた店は僕の期待通りの素晴らしい店だった。やはりヒデはセンスが良い。おっと、折角喫茶店に来たんだから感想ばかりでなくコーヒーを飲まなくてはね。あそこの可愛いショートカットの子に頼もうかな。

カネキ「すみません、そこのお美しいお嬢さん、ブレンドコーヒーを一つ、ヒデは?」
ヒデ「あ、あぁ。俺もブレンドを貰おう」
カネキ「では、ブレンドコーヒーを二つ貰えないかな」
トーカ「怒ぅ、承知。武練弩こぅひぃだな。暫し待て」

 ……なんだろう、およそフィクションの、しかも時代劇でしか聞かないようなセリフが聞こえた気がしたんだが…。いや、気のせいだろう。あんな可憐な少女が「ぬぅ」なんて言うわけがない。健康管理はしっかりしていたつもりだったが疲れていたんだろうか?

 さっきの少女には触れずにヒデと他愛のない話をしてると少女がコーヒーを持って来た。

トーカ「待たせた、いや、お待たせしました。武、ブレンドこぅひ、コーヒーだ…です」
カネキ「あ、あぁ、Merci,belle fille.」

 ……イントネーションがおかしいと感じるのは気のせいだろうか。四方八方から温かい眼差しが彼女に向けられているのはのは気のせいだろうか。…気にしないでおこう。とりあえずコーヒーだ。

カネキ「ん?何かコーヒーの上に描かれているね。ラテアートかな?」
ヒデ「あぁ。トーカさん、今注文を頼んだ彼女が描いているんだ。上手なイルカだよな」

 イルカ?確かにイルカの様に見えるがこれは……

カネキ「僕にはシャチに見えるよ?」

 横から急に視線を感じ、見てみると少女、トーカちゃんが食い入るように僕を見つめていた。どうしたんだろう?僕の美しさに見惚れてしまったのかな?

ヒデ「言われて見れば確かにシャチの様にも見えるな…」

 トーカちゃんがすごい勢いで首を縦に振っている。シャチで合っているようだ。さて、見た目を楽しんだ後は、味を楽しもう。





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