過去ログ - 京子「ねえ結衣ー。遺伝子を残せないのってちょっと悲しくない?」
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127: ◆IE4zSaOpSA[saga]
2015/03/27(金) 23:11:03.99 ID:lyJOEngf0

西垣「探し方についてはそんなところだ。そうそう、階段に沿ってリフトを作っておいた。私も何度も筋肉痛にはなりたくなかったからな。操作法も分かりやすいから大丈夫だろう。そんなにスピードはないが、3分で移動できる」

京子「すげー!そんなのまで作れちゃうの!?」

西垣「……?………??ここまで見ておいて何言ってるんだ。既存技術の産物なら出来て当然だろ。材料さえあれば3分で出来上がりだぞ」

京子「…はんぱねぇ…」

ちなつ「3分で作る技術は既存技術なんでしょうか」

西垣「それから畳が開かないように鍵をかけておいたんだが、畳の前で『開けごま』と言えば鍵が外れる」

京子「そんなベタな…。おーけー。ということで、行ってきますか」

西垣「焦るな。一つ大事な質問がある」

京子「何?」

西垣「そもそも私達クローンに、下の世界へ行く手段が簡単にあってはならないはずなんだ。階段を崩さないまでも、地下道をあんな形で残す理由がない。それなのに、なぜあの部室に出入り口が作られていたのか。これをお前はどう考える?」

京子「…」

京子「…作業用クローンって、私達のも作られてたの?」

西垣「船見以外はな。成人と比べればごく少数だが」

京子「そういうことなんじゃない?」

ちなつ「…」

西垣「…ああ。そういうことだろうな。命令通りには動かない反抗期の娘達の仕業というわけだ。船見の不在に気付き、私達に希望の道を残してくれた」

ちなつ「…そんなことってあるんですね」

西垣「人格がなくとも記憶は継いでいるからな。……むしろ、魂のない偽者だからこそ船見を忘れることはなかったのかもしれん」

京子「やっぱ気付いてたんだ」

西垣「不自然すぎるからな。認めざるを得ない。存在そのものが私達の中から消えていた」

ちなつ(……)

西垣「それはそれとしてだ。この事実で着目すべきは、感情のない者達にさえ船見への愛が宿っていたということ。愛は感情の矢印をも超越した、言わば存在肯定とその表現。あるいは痕跡。……なんてな」

西垣「120年前のお前達の痕跡として偽者が残り、偽者は痕跡として道を残した。道を進んだ現代のお前達もまた、その大きな一歩として船見の存在に気付いてやり、そして思い出してやるに至った。そうやって愛の物語は、120年前からずっと続いていたんだよ。…細胞で出来たダミーも侮れないな…。…んん?」

京子「んん?」

西垣「……!!そう、それはお前達のスタンドだったんだ!スタンドはLOVERSのカードの暗示。史上最弱が……最も最も最も最も」

京子「最も最も最も最も」

西垣京子「最も最も最も最も最も最も最も最も」

京子「最も最も最も最も最も最も恐ろしィィ!!」

垣「マギィーーーーーーーーッ!!」

ちなつ「冗談かましてる場合だったんですか先生……私感動してるところだったんですけど」

西垣「…いや本当にすまない」

京子(愛を語った照れ隠しかな)

西垣「つまり何を言いたいのかと言うとだな…」

京子「なんとなく分かったよ。私達は生きてる時だって死んでる時だって、結衣を愛してる。それを踏まえて行ってこいってこと?」

西垣(……)

西垣「…まあそんなところだ」


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