過去ログ - 京子「ねえ結衣ー。遺伝子を残せないのってちょっと悲しくない?」
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46: ◆IE4zSaOpSA[saga]
2015/03/23(月) 23:13:11.61 ID:4jYr2xcoO

〜理科準備室〜


京子「―――というわけなのです」

西垣「……」パサリ

西垣「いや、仮に感染していたとしてもだ。発病までの潜伏期間は2ヶ月以上と書かれている。今月末にボディ変換があるんだろ?発病する前に新しい身体になるんじゃないのか」

京子「いやでも、次の」

西垣「次の代に影響が出るとしたらそもそもこんな計画は成り立っていない。オリジナルの細胞採取時点でもほとんどが感染者だったと書かれているじゃないか」

京子「……あ、そっか」

西垣「それから、記憶を呼び覚ます薬についてだが。私には無理だ」

京子「ですよねー…」

西垣「何度か作ろうとしたこともあったんだけどな。ことごとく失敗している」

京子(作ろうとしてたんだ……何回爆発したんだろう)

京子「てか西垣ちゃん順応性高いね。私らクローンだったってのに」

西垣「はっはっは。そんな小さいこと…この広い宇宙に比べたらちっぽけなもんさ」

京子「ほう。西垣奈々はスケールが違うぜ」

西垣「だが諦めるのはまだ早いぞ歳納」

京子「ほぇ?」

西垣「お前はワクチン投与の記事を見て記憶に引っかかりを感じたんだろ?今どれぐらい思い出せてるんだ?言葉にしてみろ」

京子「うん。病気とワクチンの話をテレビで見てたんだけど、それもその人と一緒だったんだ。場所まではちょっと憶えてない。そんで、その人と一緒に国立病院行った。…はっきり思い出したのはそんぐらいかなー。『誰かがいた』ってことだけなんとなく思い出して、それがどんな人だったのかは全然思い出せない感じ」

西垣「……」

京子「…?」

西垣「…つまりきっかけさえあれば何でも思い出せるということじゃないか。一つ思い出せば連結した記憶が次々に蘇る。記憶とはそういうもののはずだ」

京子「ふむふむ」

西垣「そいつとの思い出を探しに行くといい。今のお前には町々の風景が変わって見えるかもしれないぞ」

京子「おお……なんかいけそうな気がしてきたよ西垣ちゃん!」

西垣「だろ?」

京子「うん。そう言えば、今日学校にいてなんとなく違和感があったんだ。寂しさというか、いつもそばにいるはずの人がいないような!」

西垣(……)

西垣「ああ、その意気だ」


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