過去ログ - 【ダンガンロンパ】ダンロンでほのぼのと百合百合したい
↓
1-
覧
板
20
12
:
◆AZbDPlV/MM
[sage saga]
2015/03/26(木) 03:34:55.70 ID:80mRx/ko0
私は今、電子ピアノの前に立っている。いよいよ……さやかちゃんの前で私の練習の成果をみせる時が…来てしまった。
ちらりと横目でさやかちゃんを見ると、柔らかい笑顔で私が演奏するのを待っている。一度深呼吸して、心臓を落ちつける。
こまる 「よし!」
自分で自分への掛け声と一緒に、鍵盤を叩く。イントロが明けると、横にいたさやかちゃんが私の目の前に移動して、歌と振り付けを始めた。
こまる (さやかちゃんの生歌! ダンスまで!)
あまりの嬉しさに興奮で心が踊りだす。私とさやかちゃんによる特別なステージ。これは本番ではないけど、きっと本番より今の方が気合いが入っちゃって、本番ではできない演奏なんじゃないかと思うくらい、ミスもなく全力で弾き切った。達成感と高揚感に満たされる。
舞園 「スゴいです! ばっちり弾けるようになってるじゃないですか!!」
舞園 「これなら本番でも問題ないですね!!」
踊った後で息を弾ませながらも、さやかちゃんが私に賛辞をくれる。
こまる 「ありがとう! さやかちゃんはすっごく輝いてた! 素敵だった!! 元気にもらえたからやりきれたんだよっ!!」
舞園 「それはこまるちゃんの力です。私の力じゃありません」
そんなことないって…絶対。
こまる 「私、さやかちゃんには不思議な力があると思うんだ」
こまる 「元気にしてくれたり、安心させてくれたり……ドキドキしちゃったりして」
こまる 「さやかちゃん見てると…側にいると、スゴく楽しい。忙しい中こんなに時間をくれて、ありがとう」
言葉足らずで伝えきれてないけれど、ありったけの感謝と想いを込めたつもり。
舞園 「私こそ、ありがとうございます」
こまる 「え?」
舞園 「私が目指したアイドルは、誰かを元気にするアイドルなんです」
舞園 「私が欲しい大切な言葉をくれたから、こまるちゃんに感謝です」
またそんな優しい笑顔でそんなこと言われたら……。
こまる 「本当にズルいよぉ」
顔に地が巡ってるのが解る。きっとゆでダコみたいになっちゃってるんだろうなぁ…恥ずかしい!!
舞園 「耳まで真っ赤ですよ? 可愛いです、こまるちゃん」
くすくすと笑うさやかちゃん。意地悪だなぁ。でも可愛い! 許しちゃう!
舞園 「私の一通じゃ、なくなりましたね」
こまる 「え?」
舞園 「もう、解ってるんじゃないですか? 自分の気持ちと」
舞園 「私の気持ち」
さやかちゃんの大きな瞳が、私を真っ直ぐにみつめてくる。
鼓動が一際大きく高鳴る。それは確かに、私にさやかちゃんへの気持ちを理解させた。
そっか…私のさやかちゃんへの気持ちって、ただのファンとしての気持ちだけじゃなかったんだ――
舞園 「本番が成功するおまじないをしてあげます」
さやかちゃんは人差し指を自分の唇に充てて、その指を、私の唇に充てる。これが、アイドルのさやかちゃんにとっての今できる精一杯の私への告白なんだろうなと感じた。
愛おしくて、抱き締めたくて堪らなくなる。
舞園 「これで成功間違いなしです!」
子どもみたいにはしゃぎながら、さやかちゃんは笑った。
こまる 「これで本番がんばれる!!」
舞園 「その粋です! こまるちゃん!」
お互いに言い合えない言葉があるのは切ないけれど、言えなくてもお互いに解り合えているんだったら、それは逆に強い絆であるように思えるから――私はいちファンとして、アイドルさやかちゃんを支えていこうと思う。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
38Res/42.13 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 【ダンガンロンパ】ダンロンでほのぼのと百合百合したい -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1427117659/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice