過去ログ - 【ダンガンロンパ】ダンロンでほのぼのと百合百合したい
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22: ◆AZbDPlV/MM[sage saga]
2015/03/29(日) 15:18:16.16 ID:rZdYaM450
霧切 「私から質問していいかしら?」

空木 「答えられる質問だったら、答えますよ?」

霧切 「私の手を握るのには躊躇いがなかったようだけど」

霧切 「他人から触れられるのは嫌?」

空木 「……その時々によりけり…全部が全部ではありませんねー」

霧切 「そう」

 空木さんの返答をきいて、彼女の頭に触れる直前にまで手をかざしてみる。

空木 「っ!!」

 大きく体がびくりと跳ねて、弾かれたように私から離れようとする。

空木 「や、やめて……頭は…触らないで……っ!!!」

 金切り声を発しながら小さな空木さんの体がカタカタと震え、顔は蒼ざめていく。頭に触れられることによほどのトラウマがあるようだ。幼い彼女にここまでの恐怖を植えつけた人間達に怒りが募る。

空木 「あいつら…いつも…優しく…頭を撫でてから…私を……っ」

 ついには瞳から大粒の涙が溢れ出す。
 どうすれば、彼女に“本当の優しさ”を教えてあげられるだろうか? 一度刷り込んでしまった恐怖を拭うことは難しい。楽しいことより、嫌なことの方が鮮明に覚えているのが人間だ。
 安心させる手段である触れるという行為を、彼女に対しては逆効果であるのは痛い。触れられることを嫌う空木さんに、どうしてあげればいいのか解らない

霧切 「大丈夫。ここにはあなたに怖いことをする人はいないわ」

空木 「そんなの、解らないじゃないですかぁ!! 男は汚い視線を私に向けるヤツばかり!! ここのヤツらだってきっと隠してるだけで、私を陵辱する機会を狙い澄ましてるんだっ!!」

 胸が裂けそうだった。子供の口から“陵辱”という言葉がでるという異常性。
 私は構わず、彼女の頭に手をのせた。

空木 「嫌! やめて!!」

 私の手をはたき落として、私から距離をとろうとする。

霧切 「私はなにもしないわ」

空木 「そんなの…解らないじゃないですか……っ! 大人はみんな嘘つきなんだから!!」

霧切 「人に触れられること、優しくされることは、あなたが受けたようなことだけが全てではないわ」

空木 「解ってるよぉ!! でも頭も体も拒否しちゃうんだよぉッ!!」

 抱えているモノに押しつぶされ、壊れてしまいそうな軋んだ叫び。

空木 「私が知ってるのはそんなのしかないんだもん!!」

霧切 「……嫌な思いをさせて、ごめんなさい」

空木 「!!」

霧切 「でも私はあなたのその恐怖を、無くすことまでは無理でも、減らしてあげたいの」

霧切 「どれだけ時間が掛かろうとも救ってみせる」

 まっすぐに空木さんの瞳を見据えて宣言する。交代制で面倒をみる予定だったけれど…私個人のわがままが通るかは解らないけれど…彼女が立ち直るまで、彼女のケアを、私がしたい。
 空木さん達が幸せになり、不幸にさせない未来を作らなけばならないという、使命感が私の中で湧いた。

霧切 「あなたの未来、私が預かるわ」



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