11: ◆2YxvakPABs[sage saga]
2015/03/26(木) 00:56:32.54 ID:avES/eip0
菜々は、スキャンダールを目の前に堂々と立ちはだかる。
その姿が目に入ったのか、キャスターという名の幹部は、目をギラつかせる。
「なんだぁ? てめぇは」
上機嫌に水を刺されたように不快な顔をする彼は、舐めるように菜々を見た。
その視線に冷や汗が吹き出る菜々。
危険だと、本能が告げた。
威圧的な瞳が菜々を射抜く。僅かだが、自分の脚が笑っているのが分かった。
だが、菜々は引かなかった。
止めに入ったのは、街をめちゃくちゃにする彼の行動が許せなかったから。
引かなかったのは、自分が逃げれば皆が危険になると思ったから。
だから、菜々は力を込めて叫ぶ。
「通りすがりのウサミン星人です! 覚えておいてください! 皆、いきますよ!」
すっと、ポケットからシンデレラ香炉を取り出す菜々。
「待ってください菜々さん! ボク達まだ名前も決め台詞も決まってませんよ!」
「チーム名も決まってないぞー」
「あ、そうでした。どうしますか?」
怒りを顕にした表情から一転して、ケロッといつもの菜々に戻る。幸子と杏の言葉に引き寄せられるように、彼女は敵に背を向け、3人で小さな円を作った。
「やっぱり、チーム名に『カワイイボク』が入ってるのがいいと思うんですよ」
「嫌ですよ、そんな野球とどすえが後半に付きそうな名前」
「仕方ないですね。カワイイボクは名前の方にします。キュアカワイイボク」
「語呂悪っ」
「杏は、キュアニートで」
「杏ちゃんは、もうちょっと考えましょうよ!!!」
「えぇー、じゃぁキュアダラダラ。あるいは、キュアフニャフニャ」
「キュアフニャフニャ凄いカワイイからもうそれにしましょう」
「チーム名はどうしますか?」
「ウサミンプリキュアってのはどうでしょう!」
「菜々さんのと名前が被ります。そういうのは次作品でやってください! プリンセスがチーム名で、プリンセスの名前がいたらおかしいでしょう!」
「低身長プリキュア……これでいいよね。杏もう寝る……」
「確かに比較的小さめなメンバーだけどもっ! 寝ないで杏ちゃん!」
「……ちなみにですが、こちらで考えたのは『シンデレラプリキュア』です」
「あぁ、それいいですねプロデューサー」
「てめぇら!!! いつまでコソコソ話してんだ!!!!!」
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